Cut

モジュール式アンビエント照明のコンセプトデザイン。 「無機EL」は主にデバイスのバックライトなどに用いられる紙のように薄い発光素材。LEDとは構造が異なり、面で発光しているためハサミで切り取っても電源ユニットに接続されている限りは発光し続けることができる不思議な素材です。MEDUMはこの素材の特性に着目し、微細な切断加工が可能なレーザーカット技術によって「切り絵」のように繊細に切り取るというデザインを行いました。光源を切り取るというシンプルな工程によって、さまざまな形に加工することが可能なため、掛ける、垂らす、吊るすなど、布や紙のような扱い方ができる不思議な存在の照明です。 上下に設けられたフレーム内の磁石によって各モジュールが接続できます。ひっかけ穴にワイヤーを掛けることで天井から吊るす事ができるため、ホテルやホールなどの広い空間でも任意のサイズに拡張をして空間を構成するモジュール式のアンビエント照明として使うことができます。
Category
  • Product Design
Year
2023
Photo
MEDUM

紙のように薄くて、

ハサミで切れて、

空間をぼんやり照らす無機ELシート。

光の切り絵。
影のデザイン。

フレームにはトラック形状の引っ掛け穴があり、ワイヤーを通すことで天井から吊り下げることが可能です。またフレーム内の磁石によって各モジュールが接続できるため空間スケールに合わせて長さ方向に拡張できます。上下のフレーム同士を繋いで円柱状にすることも可能でフロアライトとしても使えます。

Research

無機ELは、紙のように薄い発光装置で無機化合物の発光面に直接電圧を加えて発光させるため

ハサミやカッターで切り取ることができます。不思議な素材の可能性を手探りで探していきました。

Try 1 : ハサミで発光面を切り取る。

Try 2 : 切り取り方を変えてみる。

Try 3 : もっと細かく切り取り、影の形をデザインする。

切り絵のように切り取る形と残る形、光と影、両方の形の拮抗が生む緊張感を模索しました。手描きのテキスタイルパターンのような不均一さの生み出す魅力を目指して形状の検証をしました。

レーザーカッターを使って、データ通りの微細な切断を行いモックアップを作りました。透明なシートに無機化合物の発光インクを印刷し、その形をなぞるように切断加工していく様は照明らしからぬ制作工程です。穴の空いた光る布のような不思議な存在ができました。

無機ELの発光色を調整していきます。光源の色とシートの色が混ざることで発光色が決まります。オレンジ色の柔らかい光を産むため調色作業を繰り返して理想の色味に近づけていきます。

Exhibition

ミラノデザインウィーク2023で、異なる明かりの特徴をもつ5つの照明プロダクト「5 Lights」を発表。MEDUMはデザインリサーチとして、社会やテクノロジー、生活の変化に伴う新しいプロダクトの企画、プロトタイピング、事業化への取り組みを自主的に行っています。2023年ミラノデザインウィークで『5 Lights』というテーマのもと、5つの異なる明かりのプロトタイプを発表。働く、寛ぐ、運ぶ、飾る、繋ぐといった生活の中にある何気なくやり過ごしてしまっている行為に、少しの工夫と個性を与える照明のデザインを提案しました。量産に向けた共同開発メーカーを探しています。
https://5lights.quantum.ne.jp/